教育資金のおすすめの貯め方を知りたいなぁ。結局どんな方法で貯めるのが一番効率的なんだろう。効率良く貯めたいけど損はしたくないし・・・。
この記事では、こういった悩みにお答えします。
- 子供の教育資金の貯め方3選
- おすすめの貯め方は自分で積立運用?その理由を解説
- 子供の教育資金のおすすめな貯め方を超具体的に解説
結論から言うと、教育資金はNISA制度(つみたてNISAやジュニアNISA)を活用して、自分で積立運用するのが一番のおすすめです。
私自身、先日こどもが産まれましたが、教育資金は積立運用で準備を始めています。
本記事では、代表的な子供の教育資金の貯め方3選と、おすすめの貯め方、その具体的な方法について紹介します。
教育資金の代表的な貯め方3選
教育資金の貯め方として代表的なものは以下の三つです。
- 銀行預金
- 学資保険
- 積立投資による運用
それぞれメリット・デメリットを簡単に説明します。
①銀行預金
銀行預金は最も簡単でだれでも取り組める一般的な貯め方です。
どのくらい効率的か
銀行の金利は大手銀行ですと0.01%程度で、スズメの涙です。
楽天銀行などのネット銀行を活用すれば、0.1%程度まで引き上げることができますが、それでも金利は微々たるものです。
したがって、資金が増えるという点においては、ほぼ期待できません。
安全ではあるけど、効率的とは言えないな。
銀行預金のメリットとデメリット
銀行預金のメリットは元本割れしないことです。
銀行が潰れない限り、入れた金額は減らないことが保証されています。
デメリットは、インフレリスクに対応できないということです。
ご存知の通り、銀行にお金を預けていても、お金はほとんど増えません。
一方で世界の経済は毎年緩やかに成長していて、時間がたてばゆっくりと物の値段は上がっています。
つまり、預けた金額がほとんど増えないということは、お子さんの教育費が必要になる10数年後に物価が上昇していれば、相対的に損をしているに等しくなってしまうのです。
銀行は一見安全だけど、増えないということはリスクでもあるんだね。
②学資保険
学資保険は教育資金を準備する専用の積立型の保険商品です。
月々一定の金額を積み立てていくことで、子供が一定の年齢になったときに学資金とお祝い金を受け取ることができます。
どのくらい効率的か
受け取れる金額の総額を積み立てた金額で割ったパーセンテージを返戻率と言いますが、学資保険の返戻率は年々低下しています。
10年間かけた返戻率は良い商品で104〜108%程度、低い商品だと100%を下回る=元本割れするものも増えています。
返戻率が年々低下しているのは、日本の標準利率が引き下げられていることが一因です。
メリットとデメリットは?
学資保険のメリットは、積立の最中に親に万が一のことがあった場合、以降の払込が免除されることです。
これは保険ならではのメリットですね。
そして利率の面で言っても、良い商品を選べば銀行預金に勝ります。
銀行の定期預金の利率0.3%を10年利回りに換算すると約3%になりますから、学資保険の返戻率103%以上の商品を選べば、銀行預金よりはお得に教育資金をためることができます。
デメリットは、やはり利率がそれほど高くないことでしょう。
結局みなさんから集めたお金を保険会社が運用して、儲けから中抜きしてみなさんに返しているわけですから、利率がそれほど高くないのは当然とも言えます。
また、学資保険の中には満期まで運用しても元本割れしてしまう商品もあるので、利用する際は返戻率に注意しましょう。
不測の出来事でお金が急に必要になって途中で切り崩すことになった場合、高い確率で元本割れしてしまいます。
返戻率が年々低下しているのは、日本の標準利率が引き下げられていることが一因です。今後もこの傾向は続くと思います。
③積立投資による運用
積立投資による運用とは、つみたてNISAやジュニアNISAを活用して、保険会社に頼らず自分で資金を運用するという方法です。
どのくらい効率的?
積立投資の場合、健全な商品に積み立てることさえできれば、年平均で5%程度の運用利回りは全く夢物語ではありません。
これを学資保険の10年利回りに換算すると163%になります。
また、NISA制度を活躍すれば運用によって得られた利益に税金がかかりません。
つまり、1.6倍になった資産をそのまま受け取ることが可能です。
メリットとデメリットは?
メリットは、銀行預金や保険商品では得られない高い利率です。
正しい投資先に継続して積立を行えば、資産を堅実に増やすことが可能になります。
デメリットは、投資先の選定を間違えると元本割れのリスクがあることです。
とはいえ、積立てに適した商品の選び方は簡単で、ほぼ2択ですので後ほど紹介します。
効率は積立投資による運用が圧倒的だなぁ。でもなんだかハードルが高そうにも思える。
[affi id=6]
教育資金を準備するおすすめの方法は積立運用1択な理由
おすすめは自分で積立運用
教育資金を準備する方法として、銀行預金、保険商品、自分で積立運用の3つを紹介しましたが、最もおすすめの方法は自分で積立運用することです。
理由は最も効率的だから。
先ほどお話しした通り、銀行預金は長期で預けてもほぼ増えません。したがって、物価上昇のインフレリスクにさらされます。
また、保険商品は銀行預金よりは利率が優れていますが、結局保険会社があなたのお金を運用して、仲介料を抜いて皆さんにお返ししています。
であれば、わざわざ保険会社に運用をお願いなんてせずに、自分で直接運用した方がいいというのが私の意見です。
運用はハードルが高そう…、私にはできないのでは?
中には運用なんて難しいこと自分にはできそうにないし、手間がかかるなら多少利率が悪くてもお願いした方が楽だよと思う人もいるかもしれません。
結論、心配無用です。
「運用」と聞くと、毎日チャートにかじりついて、ニュースや新聞を読み漁る生活をイメージする人もいるかもしれませんが、積立運用はそのようなものではありません。
長い目で見て右肩上がりに上昇すると考えられるものに、毎月少しずつ淡々と投資をしていくだけです。
はじめの一歩さえ踏み出して、いざ積立を始めてしまえば信じられないくらい簡単です。
私自身、資産運用のことなんて何もわからない状態でしたが、いざはじめてみると「なんでもっと早く始めなかったのか」と後悔しています。
ただし、正しい投資先を選ぶことが大前提です。
正しい投資先なんてどうやって探すのよ。
大丈夫です。その点もポイントを説明します。
教育資金用に積立投資をする際に、注意すべきこと3つ
具体的な投資先を解説する前に、注意すべきことを三つ紹介します。
- 対面の証券会社には行かない
- ぼったくり商品を選ばない
- インデックス投資を選ぶ
これら3つに気を付ければ積立投資は教育資金準備の強い見方になります。
それぞれ簡単に解説します。
対面の証券会社には行かないこと
いざ自分で運用するとなると、プロにアドバイスを聞きに行こうと軽い気持ちで証券会社を訪ねないこと。
対面の証券会社では間違いなく証券会社が得をする手数料が高い商品を勧められます。
自分で運用する際は、必ずネット証券を利用しましょう。
ネット証券の中では、楽天証券、SBI証券
私はどちらも開設しています。
ぼったくり商品を選ばないこと
ネット証券では対面の証券会社のように、担当者がついて高額な手数料の商品を勧められるということはありません。
ですが、ネット証券にも手数料の高い商品や、タコ足配当というような投資に値しないものは存在します。
手数料(信託報酬)に注意を払って、まともな投資先を選定しましょう。
おすすめできる投資先は後ほど紹介します。
インデックス投資を選ぶ
たとえば「日経平均株価」という言葉はニュースでよく耳にしますよね。
これは、日経平均という名前の企業の株があるわけではなく、日本の複数の企業を寄せ集めて作ったひとつの指標(インデックス)です。
この指標のことをインデックスと言います。ですので、インデックスの中には複数の企業の株が含まれていて、その指数に投資する方法をインデックス投資と言います。
インデックス投資は、複数の企業に分散して投資ができる手堅い手法です。
インデックス投資?聞いたことなかったわ。
簡単に言うと、いろんな企業の株が詰め込まれたお買い物パックのようなものです。
教育資金の積立に適した投資先2選
教育資金の積立には、損しにくい堅実に上昇する投資先を選ぶことが重要です。
この条件を満たす投資先は2つだけだと考えてOKです。
投資先は「全世界」または「アメリカ」の2択でOK
長期で見て右肩上がりに成長していくと考えられる投資先としては、次の2つのどちらかと考えて構いません。
- 「全世界」の株式市場全体に連動したインデックスへの投資
- 「アメリカ」の株式市場全体に連動したインデックスへの投資
理由はこれまでの歴史を振り返ると、「全世界」「アメリカ」は長期にわたって右肩あがりに成長してきているからです。
特に過去数十年はアメリカの成長が著しく、Google、Amazon、Facebook、Appleをはじめ、誰もが知る巨大企業の躍進で世界経済を引っ張ってきました。
でも過去に右肩上がりだからといって、これからも右肩上がりとは限らないのでは?と思う方もいると思います。
「アメリカ」「全世界」の成長はこれからも続く
これまで、世界恐慌、第一次世界大戦、第二次世界大戦、リーマンショック、ITバブル、これら全てを乗り越えて全世界の経済は右肩上がりに成長を続けてきたんです。
この事実を考えると、たとえ第三次世界大戦があったとしても(ないことを祈りますが)、それでも全世界の経済は成長を続けると考えられます。
また、現在全世界の株式市場の上位70%はアメリカの企業が独占しています。
アメリカの人口予測は今後も増加していくことを示していますし、世界をリードするハイテク企業を多数もつアメリカは今後も右肩上がりに成長していく可能性が極めて高いです。
したがって、長期の積立投資の対象は、全世界とアメリカの二択で考えて問題ないと思います。
ちなみに、日本は長期の投資先としてどうなの?
いまいちです。日経平均株価の長期の推移を眺めてみると、その理由がわかります。いまだにバブルの高値を更新できていません。
なるほど、今後10数年で右肩上がりに成長していけるかは疑問ってわけか・・・。全世界かアメリカ全体に投資するとしても、具体的にはどうすればいいの?
世界やアメリカの株式を丸ごと買うことができる投資信託があるんです。簡単に言うと、市場の株式を詰め込んだお買い物パックですね。最近はとても手数料の安い優良な投資信託が出てきました。
アメリカ・全世界に積み立てる具体的な方法
全世界やアメリカの株式市場に連動した投資信託は、ネット証券で簡単に購入することができます。しかし、投資信託の数は軽く3,000を超えます。
それらの中で長期投資に値するものは両手で数えるほどしかありません。
ここでは具体的に何を買えばいいか、全世界とアメリカそれぞれのオススメ投資信託について紹介します。
投資信託はネット証券で100円から購入が可能ですので、ネット証券をまだ持っていない方は、楽天証券かSBI証券
全世界の株式市場に投資できるオススメ投資信託
長期で積立てる投資信託を選ぶ際は、手数料に注意をはらう必要があります。
全世界の株式市場にまるっと連動した投資信託の中で、手数料(信託報酬)がとても安く、おすすめの投資信託は以下の2つです。
- eMAXIS Slim 全世界株式
- 楽天VT
いずれも買い付け手数料は無料、信託報酬が0.1%を下回る水準です。
全世界の企業の株が入ったお買い物パックをこの手数料で運用できるのはとんでもなく安いです。
どちらもパフォーマンスはほぼ変わりありません。「楽天VT」は楽天証券からしか購入できません。
アメリカの株式市場全体に投資できるおすすめ投資信託
アメリカの株式市場にまるっと連動した投資信託の中で、おすすめは以下の3つです。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 楽天VTI
- SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
どれも甲乙つけがたいくらい素晴らしい投資信託です。
楽天VTIは楽天証券、SBI・V・全米株式はSBI証券
今のところ手数料(信託報酬)が最安値なのはSBI・Vですね。しかし、これら3つはどれもものすごく安いので、気にするほどの差ではありません。
現状アメリカ市場に連動した投資信託は、こちらの3つの中から選べば問題ないです。
まずは証券口座を開設しよう
とにもかくにもまずは証券口座を開設しないと始まりません。
先ほど注意点でもお話ししたように、担当者がつくような対面の証券会社ではなくネット証券を開設するのがおすすめです。
もちろん無料で開設できますし、担当者に高額手数料の商品を勧められるようなこともありません。
ネット証券の中では、人気トップ2の楽天証券もしくはSBI証券を選ぶのが無難です。
どちらも素晴らしいネット証券で甲乙つけがたいですが、初めての方にはSBI証券の画面は少し見づらいと思うので、使いやすさを重視するなら楽天証券から開設するのがおすすめです。
口座を開設する際には、通常の総合口座に加えてNISA口座も同時に申し込むことができます。
あなた(親)名義の口座であれば、一般NISAかつみたてNISA。お子さん名義の口座であれば、ジュニアNISAを申込可能です。
口座にもいくつか種類があるのか。結局何から作ればいいの?
私のおすすめの次の順序です。
- まずはご自身名義のつみたてNISA口座を開設して積立運用。
- 資金に余裕があればお子さんのジュニアNISA口座を開設。
ちなみにジュニアNISAは2023年末で、一旦終了することがアナウンスされています。
しかし、2023年までに購入したものは2024年以降もお子さんが18歳になるまで非課税で運用可能で、途中で引き出しても課税されることはありません。
簡単にまとめ|教育資金は積立投資で賢く貯めましょう
今回のポイントを一言でまとめると、次のようになります。
楽天証券もしくはSBI証券でつみたてNISA口座を開設し、「全世界」もしくは「アメリカ」市場全体に連動した投資信託を買いましょう。
教育資金は、効率良く安定したリターンの得られる投資信託で準備しましょう。
くれぐれも対面の証券会社で、高額な手数料の投資信託をつかまされないように。
ネット証券を活用し、正しい商品を継続して積み立てれば、教育資金の準備にこれ以上ない強い味方になるはずです。