ドル・コスト平均法って儲からないって聞いたけど本当?
デメリットとメリット理解した上で、効果的なやり方を知りたい。
こういった疑問にお答えするため、ドルコスト平均法のメリット・デメリットと初心者が気をつけるべき注意点について説明します。
結論から言うと、ドルコスト平均法は投資初心者こそ活用すべき手法です。
私は暴落の真っ最中に投資をはじめました。
毎日下がりゆく相場の中でも株式市場から退場せずに、楽しく投資を続けてこれたのは、ドルコスト平均法の考え方を理解していたことが大きいと考えています。
ドルコスト平均法とは?
ドルコスト平均法とは、「一定の金額」を「時間を分散」して「定期的に買い続ける」手法のことです。
対して、一度に一気に買う手法が一括投資ですね。
例えば、100万円の資金で株を購入する場合はこんな感じ。
- 手持ち資金100万を欲しい銘柄に一度に突っ込む【一括投資】
- 欲しい銘柄を毎月末5万円ずつ20ヶ月続けて買う【ドルコスト平均法】
一括投資の場合、買った次の日に暴落が起きると目も当てられない含み損を抱えてしまいます。
一方、何度かに分けて継続して購入するドルコスト平均法では、購入開始後に株価が急落したとしても、急落後のお安い価格で多くの株数を購入できるので取得単価を引き下げることができます。
ドルコスト平均法の5つのメリット
ドルコスト平均法のメリットは5つあります。
- 高値づかみのリスクを低減できる
- 市場に入るときも出るときも使える
- 感情と付き合いやすい
- ルール化&仕組み化が簡単
- 方向転換ができる
順に説明します。
高値づかみのリスクを低減できる
一括投資で株を購入する場合、直後に暴落をくらうと大きな痛手を負います。
ドルコスト平均法を使ってタイミングを数回に分けて買うことで、もし直後に株価が下がっても取得時の単価を下げることができます。
結果的に高値づかみのリスクを軽減することが可能です。
市場に入るときも出るときも使える
ドルコスト平均法は市場に入る時だけでなく市場から出るときにも有効に機能します。
今日、50万円だった元本が100万円に上がったので慌てて利益を確定したところ、翌日200万になった!なんてときも、複数回に分けて利確することで利益拡大の機会損失を防げます。
時々刻々変化する市場には、できるだけゆっくりと市場に入ってゆっくりと出ていくことでリスクを低下させることができます。
感情と付き合いやすい
ドルコスト平均法は少しずつポジションを取れるため、感情と付き合いやすい投資方法と言えます。
「買いたい銘柄があるけど、もし明日急落したらどうしよう」というときも、少しずつ買っていくことで、「まだ資金温存してるから下がってくれても大丈夫」という気持ちの余裕が生まれます。
ルール化&仕組み化が簡単
ドルコスト平均法は一定額を一定期間で購入するシンプルな方法のため、ルール化が簡単です。
例えばSBI証券では自動でETFを設定した金額で定期買付する機能があります。
こういった仕組みを取り入れれば、感情を排除して機械的に取引することができます。
方向転換ができる
投資期間を長くとるうちに気づけば前提が変わってしまい、買いたい株ではなくなってしまうこともあります。
一括投資してしまうと後には引けませんが、少しずつポジションをとるのであれば途中で方向転換しても損失が少なくて済みます。
ただし、むやみに方向転換を繰り返してはドルコストの恩恵を受けられないので、方向転換は前提が崩れたときだけにしましょう。
株価が下がったから購入を停止するというのはドルコスト平均法のメリットを台無しにするので注意が必要です。
ドルコスト平均法は儲からない?デメリットは?
一気に買わなきゃ買い時を逃すのでは?
安いうちに一括で買ったほうがリターンが大きいのでは?
こういった疑問もあると思います。
もし仮に「今が底値で今後株価は一直線に上昇する!」とわかっているのであれば、底値で一括購入すべきです。
この場合は、底値での一括購入に対してドルコスト平均法では取得単価が上がることになり、儲からないということになります。
ただ、残念ながら未来の株価を完璧に予測できる人なんていないんです。
つまり今が底値だ!と判断することは非常に難しい。というか無理なのです。
ドルコスト平均法はリスクを下げつつ80点を取りに行く手法だと思います。
私は2020年3月の暴落の最中に投資を始めましたが、「これだけ下がったし、もうこれ以上は下がらないだろ」と思って購入した直後に更なる急落に見舞われました…。
もしもこの時いきなり100点を狙って一括投資をしていたら、その後の暴落で巨額の含み損に耐えきれず、泣きながら撤退していた可能性だってあります。
小額ずつ複数回に分けて投資していたおかげで、大火傷せずに済みました。
ドルコスト平均法を使う際の注意点
次にドルコスト平均法の注意点を説明します。
- 購入株数ではなく購入金額を一定にする
- 株価が下がっても購入をやめない
これらを守らないとドルコスト平均法のメリットを享受できないので注意です。
購入株数ではなく購入金額を一定にする
ドルコスト平均法は一定金額を定期的に積み立てる手法です。
毎月4株ずつ買う(△)
毎月2万円ずつ買う(◎)
金額を一定にすることで株価が安いときに多く株数を購入することができるため、平均的な購入価格を押し下げることができます。
購入株数を一定にしてもメリットを充分に享受できないので注意が必要です。
株価が下がっても購入をやめない
「株価が下がって怖くなったので購入を一旦ストップする」というのはドルコスト平均法ではNGです。
ドルコスト平均法は安いときにたくさん買えるからこそ力を発揮します。
株価が下がっているときこそ淡々と購入を続けることで、株価が回復したときに大きなリターンを得ることができます。
ドルコスト平均法と相性の良い投資スタイル
ドルコスト平均法は長期投資と相性バツグンです。
- 積立NISAを自動積立設定
- インデックスに連動するETFを自動買付設定
人気の米国株ETFの買付はSBI証券であれば定期購入の設定ができます。
私は積立NISAを楽天証券、米国個別株&ETFはSBI証券という使い分けをしています。
楽天証券もSBI証券も素晴らしい証券会社なので、どちらも開設しておくことをおすすめします!
まとめ:ドルコスト平均法は初心者の味方
市場から退場しないためには、大怪我しないことが大切です。
ドルコスト平均法は100点は難しくとも、80点を狙うには素晴らしい手法だと思います。
うまく活用して、市場に長期滞在しましょう!
本日は以上です。