全世界株式の投資信託ってたくさんあって結局どれを選べばいいのかわからない。
徹底的に比較しておすすめを教えて欲しい。
こういった方に向けた記事です。
世界中の企業に100円から手軽に分散投資できるのが全世界株式ファンドの魅力ですが、証券会社の人気ランキングを見てみると様々な投資信託が登場していますよね。
たくさんありすぎて、一体どれを選べば良いのかわからない人も多いかと思います。
本記事では、2022年現在、最も有望な5つの全世界株式ファンドを取り上げ、徹底比較していきます。
投資信託の積立はクレカ積立がお得です。
優秀な投資信託を積立ながらポイントがもらえてしまうというお得なサービスなので、利用していない方は是非チェックしてみてください。
全世界株式の投資信託を徹底比較!全世界株式ファンドの特徴は?
全世界株式に連動した投資信託の魅力は、世界中の企業の株式に100円から手軽に分散投資可能な点です。
全世界株式ファンドに限らず、投資信託を選定する際は「コスト」と「投資対象」の2点はしっかりチェックしましょう。
最近では数多くの全世界株式ファンドが登場していますが、中には信託報酬が2%を超えるような高コストなものも…。
コストが高いということは、たくさん中抜きされているということ。
投資信託を選ぶ上で、低コストは正義です。
- 投資対象がまともであること
- 信託報酬などのコストが低いこと
2022年現在、これらのポイントを抑えた優秀な全世界株式ファンドを5つ挙げるとするならば、次の投資信託になります。
優秀な全世界株式ファンド5選
- eMAXIS Slim全世界株式
- eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド
- 楽天全世界株式インデックス・ファンド
本記事ではこれら5つの全世界株式ファンドを徹底比較していきます。
それぞれの特徴を簡単に紹介します。
eMAXIS Slim全世界株式(通称:「オルカン」)
eMAXIS Slimシリーズのオールカントリー(通称:オルカン)は、全世界株式ファンドの王道とも言える定番の投資信託です。
全世界に投資できるにも関わらず、0.1%台という超低コストで人気を集めています。
今回比較する5つの投資信託の中でも最も純資産総額が大きく、人気の高い投資信託と言えます。
関連記事 【徹底解説】eMAXIS Slim全世界株式(オール•カントリー)の評価は?
eMAXIS Slim全世界株式 除く日本 (通称:「除く日本」)
同じくeMAXIS Slimシリーズの「除く日本」は、その名の通りオルカンに対して日本だけを投資対象から除外した投資信託です。
日本は今後も低迷しそうだから投資対象から除外したいという人や、既に日本株を複数保有しているためそれ以外に分散したいという人から人気を集めています。
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド(通称:「SBI・VT」)
「SBI・VT」は2022年1月末に登場した比較的新しい全世界株式ファンドです。
世界三大資産運用会社の一つであるVanguard社が手がける米国ETFの「VT」に投資する投資信託です。
まだ登場したばかりだけど、経費率も低コストだから今後人気が集まりそう。
関連記事 【徹底解説】SBI•V•全世界株式インデックスファンドの評価|雪だるまとの違いもブログで解説
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(通称:「雪だるま」)
「雪だるま」は今回比較した5つの投資信託のなかで最も低コストです。
しかし、投資先がVTI・SPDW・SPEMという三つの米国ETFの組み合わせとなっており、SBI・VTと比較すると若干ややこしい。
そのため、雪だるまはインデックスとの乖離が比較的大きくなっており、いまいち人気が出ていない商品です。
楽天全世界株式インデックス・ファンド(通称:「楽天VT」)
「楽天VT」はSBI・VTと同じく、米国ETFのVTに投資する投資信託です。
楽天VTはSBI・VTと比べると歴史が長く、eMAXIS Slimシリーズと人気を二分にしてきました。
しかし、新たに登場したSBI・VTは楽天VTと同じコンセプトで楽天VTよりも低コストとなっています。
これから新たに楽天VTへの投資を考えている方は、SBI・VTも検討してみることをオススメします。
全世界株式ファンドのコストを比較
投資信託を選定する上で運用会社に支払うコストは安ければ安いほど優れています。
コストが高い分、手厚い待遇が受けられるなんてこともありません。
投資信託に限ってはとことん低コストのものを選びましょう。
今回比較する5つの優秀な全世界株式ファンドのコストを比較すると次の通り。
購入時手数料 | 信託報酬 | 信託財産留保額 | |
---|---|---|---|
オルカン | 無料 | 0.1144% | 無料 |
除く日本 | 無料 | 0.1144% | 無料 |
SBI VT | 無料 | 0.1438% | 無料 |
雪だるま | 無料 | 0.1102% | 無料 |
楽天VT | 無料 | 0.2120% | 無料 |
コストはどれも信託報酬しかかからず、0.1~0.2%台となっています。
つまり100万円を運用しても、1年間でかかる手数料はわずか1000~2000円程度。
世界中の株式に分散投資ができてこの低コストは驚きです。
いまだに1〜2%の投資信託も売られているけど、そういう商品に近寄っちゃだめ。
5つの全世界株式ファンドの中で、最もコストが低いのは0.1102%のSBI・全世界株式インデックス・ファンド(通称:雪だるま)となっています。
どれも僅差ですが、強いていうなら楽天VTの信託報酬が0.2%台で、他よりも少し高めに設定されているのが気になりますね。
全世界株式ファンドの投資対象を比較
各投資信託がベンチマークとするインデックスは次の通りとなっています。
インデックス | 投資先ETF | |
---|---|---|
オルカン | MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス | ー |
除く日本 | MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本) | ー |
SBI・VT | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | VT(100%) |
雪だるま | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | VTI(55%) SPDW(35%) SPEM(10%) |
楽天VT | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | VT(100%) |
こうして見てみると、インデックスは2種類しかありませんね。
eMAXIS SlimシリーズはMSCIオールカントリーワールドに連動、
SBI・VT&雪だるま&楽天VTはFTSEグローバルオールキャップのインデックスに連動を目指しています。
これら2つの指数にはどれほどの差があるのでしょうか。
MSCIとFTSEのベンチマークの値動きをチャートで比較してみたものがコチラ↓
切り替えて見ていただくと分かる通り、値動きにはほとんど差がありませんね。
ちなみに「雪だるま」と「SBI・VT」はどちらもSBIが手がける同じインデックスを目指す投資信託ですが、具体的な投資先が異なります。
SBI・VTは米国ETFのVTに投資しているのに対して、雪だるまはVTI・SPDW・SPEMという3つの米国ETFの組み合わせでインデックスと同じ成果を目指しています。
これが原因でSBI・VTや楽天VTと比較すると雪だるまはインデックスとの乖離が大きく、現状のリターンは劣っています。
雪だるまの乖離率については以下の記事の中で詳しく解説しています。
関連記事 【徹底解説】SBI•V•全世界株式インデックスファンドの評価|雪だるまとの違いもブログで解説
全世界株式ファンドの純資産総額の比較
投資信託の純資産総額を確認することで、ザックリとその商品の人気のバロメータを確認することができます。
ただし、設定年度が古いほど純資産総額も大きくなる傾向にあるので、あくまで参考ですね。
純資産総額と設立年度をまとめると以下の通り。
純資産総額 | 設立日 | |
---|---|---|
楽天VT | 1516億円 | 2017/9/29 |
雪だるま | 487億円 | 2017/12/6 |
除く日本 | 1315億円 | 2018/3/19 |
オルカン | 4191億円 | 2018/10/31 |
SBI・VT | 71億円 | 2022/1/31 |
これをグラフにしてみると次の通り↓
オールカントリーが多いな!
SBI・VTはまだ出来たてホヤホヤなこともあり、純資産総額が小さいですね。
雪だるまはコストが最安で設立年度も楽天VTと変わらないわりにもかかわらず、人気がありません。
これはやはりインデックスとの乖離率が大きいことによるものと考えられます。
現状は経費率が2番目に安くて乖離率の問題もないオールカントリーが圧倒的な人気を集めているように見えますね。
全世界株式ファンドの過去実績を比較
それでは次にそれぞれの投資信託の実績について見てみましょう。
5つの全世界株式ファンドの過去リターンの実績を比較すると以下のようになります。
過去1ヵ月 | 過去3ヶ月 | 過去6ヶ月 | 過去1年 | 過去3年 | |
---|---|---|---|---|---|
雪だるま | 0.07% | -3.12% | -0.29% | 15.38% | 49.76% |
SBI・VT | new | new | new | new | new |
オルカン | -0.80% | -3.60% | -0.30% | 16.10% | 51.80% |
除く日本 | -0.80% | -3.70% | -0.10% | 17.00% | 53.60% |
楽天VT | -0.10% | -3.20% | -0.10% | 15.80% | 50.80% |
ここ数年は日本の不調が続いていることもあり、除く日本の成績が良いようですね。
やはり雪だるまは指数から乖離していることもあり、他と比較すると成績がいまいちに見えます。
全世界株式の投資信託は結局どれがいい?
今回比較した5つの全世界株式ファンドは、どれも低コストで優秀な投資信託と言えます。
強いて言うならば、楽天VTはコストが若干高く、雪だるまはベンチマークとの乖離率が大きいため、他に対してやや劣る印象です。
したがって、これから全世界株式ファンドへの積立を考えるなら、eMAXIS SlimシリーズかSBI・VTのいずれかの選択がおすすめですね。
eMAXIS Slimにはオールカントリーと除く日本の2種類がありますが、どちらが良いかは日本株を保有しているか否かで決めても良いと思います。
詳細は下記の記事でも紹介しています。
関連記事 【徹底解説】eMAXIS Slim全世界株式(オール•カントリー)の評価は?除く日本との違いも解説
全世界株式ファンドの賢い買い方
現状、低コストでVangurd社のETFに投資できる人気のSBI・Vシリーズは、SBI証券のみでしか買えません。
したがって、今回比較した5つの全世界株式の投資信託のうち、SBI・VTに興味がある方はSBI証券の開設がおすすめです。
ちなみに、SBI・Vシリーズには全世界株式の他にも魅力的な投資信託が登場しているので要チェックだよ。
関連記事 【新定番】SBI・Vシリーズの評判、米国本家ETFとの違いや各商品の評価とは
また、投資信託を積み立てるなら、必ず利用したいのがクレカ積立サービスの設定。
投資信託をクレジットカードで購入しつつ、ポイントが獲得できてしまう神サービスです。
クレカ積立にピッタリのおすすめクレカと、ポイントが貰えるお得な作成方法については、以下の記事で解説しています。
まとめ|全世界株式の投資信託を徹底比較!
今回は低コストで優秀な全世界株式の投資信託5つを徹底比較しました。
優秀な全世界株式ファンド5選
- eMAXIS Slim全世界株式 (通称:オルカン)
- eMAXIS Slim全世界株式 除く日本 (通称:除く日本)
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド (通称:SBI・VT)
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド (通称:雪だるま)
- 楽天全世界株式インデックス・ファンド (通称:楽天VT)
最後にそれぞれの特徴を表にまとめると次の通り↓
SBI・VT | オルカン | 除く日本 | 雪だるま | 楽天VT | |
---|---|---|---|---|---|
購入時手数料 | ○ 無料 | ○ 無料 | ○ 無料 | ○ 無料 | ○ 無料 |
信託報酬 | ◎ 0.1438% | ◎ 0.1144% | ◎ 0.1144% | ◎ 0.1102% | ○ 0.212% |
信託財産留保額 | ○ 無料 | ○ 無料 | ○ 無料 | ○ 無料 | ○ 無料 |
インデックス | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本) | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス |
指数乖離 | ○ 小 | ○ 小 | ○ 小 | △ 大 | ○ 小 |
設定日 | New 2022/1/31 | 2018/10/31 | 2018/3/19 | 2017/12/06 | 2017/9/29 |
投資先 | VT(100%) | ー | ー | VTI(55%) SPDW(35%) SPEM(10%) | VT(100%) |
純資産総額 | 71.05億円 | 4,191.39億円 | 1315.30億円 | 487.09億円 | 1516.43 億円 |
どれも素晴らしい投資信託であることに間違いありませんが、今から積み立てるであれば「オルカン」、「除く日本」、「SBI・VT」のいずれかが優れると思います。
とは言え5つとも長期投資に適した優秀な投資信託であることに変わりはないので、細部にこだわって悩み過ぎず、早めに積立を始めちゃうのが一番です。
長期積立において、運用期間は長ければ長いほど複利の力が働きますからね。
投資信託の積立投資にはポイントも貯まるクレカ積立を有効に活用していきましょう。